32: ◆DGwFOSdNIfdy[saga]
2018/10/17(水) 12:12:39.87 ID:LmusdARSO
物置。東条が薄暗い所を懐中電灯で照らしながら、少しずつ奥へ進んでいく。
東条のモノローグが入る。
東条『本当に広くて物が多い…隠れるには最適でしょうね』
東条『赤松さんも真宮寺くんも無事だといいのだけれど、一体どこにいるのかしら』
梁に乗ったシロが東条を見下ろしている。
シロ「にゃあ」
東条『?…今、猫の鳴き声が…』
東条は天井を見上げようとしたが、飛んできた蒲団が彼女の動作を中断させる。避けられたせいで床に落ちた蒲団がもぞもぞと蠢く。東条が後退るとその距離だけ蒲団も躙り寄る。
あれよあれよと言う間に蒲団の大群が東条を包囲してしまう。東条は咄嗟に箒を手に取り、剣のように構える。
東条「妙だとは思っていたけど…この館、やっぱり普通じゃないわね」
東条「でも、化物が相手だろうと関係無いわ。私はこんな所で死ぬ訳にはいかないのだから…!」
蒲団たちが一斉に攻め掛かる。東条が応戦する。
シロ「にぃ」
真宮寺「……」
その様子を梁の上から見ていたシロと真宮寺がそっと立ち去る。
行く先は屋根裏部屋。ひとり用のテーブルと椅子、そしてディナーセットが設えられている。
真宮寺が着席すると、シロはテーブルの上に飛び乗る。
真宮寺「こら、行儀が悪いヨ」
シロ「みゃう」
真宮寺「ちゃんとキミの分も取り分けてあげるから、大人しくしててくれないかな?」
真宮寺はフォークとナイフを持つと、卓上の『女性の腕』に突き立てる。
真宮寺「もうすぐ100人…待っててネ、姉さん」
シロ「なぁご」
44Res/52.80 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20