64:名無しNIPPER[sage]
2018/08/16(木) 03:33:12.10 ID:1RkWeFQA0
千聖(浮かんできた文字に悲鳴がこみ上げてきた)
千聖(丁寧に、丁寧に、黒く塗りつぶされた光りの届かない空間)
『どうして』
千聖「っ」
『どうしてどうして』
『どうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうして』
千聖(そこには、遠目で見るといくつもの『どうして』という言葉が浮かぶように、几帳面に、いくつもの違う黒色が塗り重ねられていた)
千聖(スケッチブックの右下には、今までよりもずっと小さな文字で“まんまるおやまにいろどりを”とだけ書かれていた)
イヴ「っ!」
日菜「へー、なんか芸術家みたいな描き方だね!」
千聖(私と同じように絵を見てしまったイヴちゃんは、ギュッと目を瞑って私にしがみついてくる)
千聖(麻弥ちゃんも青白い顔をしながら、スケッチブックから目を逸らす)
千聖(その中で日菜ちゃんだけは最初と何も変わらずにそんな感想を吐き出していた)
――ガチャ
彩「戻りましたー!」
麻弥「うわぁ!?」
イヴ「ひゃぁ!?」
千聖「っ!?」
日菜「あ、おかえりー!」
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