39:名無しNIPPER[sage]
2018/08/15(水) 12:24:31.42 ID:TejnHRCr0
蘭(ひまりと巴と別れてから、またあたしは公園にまで戻ってきた)
蘭(そして木陰に座り込んでこれからどうしようかと考える)
蘭(お腹が減っていた)
蘭(起きてから何も食べていなかったし、ひまりと運動をしたせいだろうか)
「あら……見ない顔ね」
蘭(夢の中でもお腹って減るんだな、とぼんやり考えていると、聞いたことのある声があたしの耳に届く)
蘭「にゃっ!?」
蘭(そちらへ首を巡らせると、手にビニール袋を下げた湊さんがいた)
湊友希那「ふふ、流れの猫ちゃんかしら。素敵な毛並みをしているわね」
蘭「にゃ……」
蘭(どうしよう。幼馴染のみんななら何となくこの姿を見られても、という思いがあったけど、湊さん相手だとどうにも気恥しい)
友希那「あら、警戒しているのかしら。可愛いわね」
蘭(あたしの様子を見て、湊さんはとても優しい笑顔を浮かべる)
蘭(それから地面に屈み、目線を低くしてこちらに手を差し出してくる)
友希那「にゃーんちゃん。おいでおいで」
蘭「…………」
蘭(普段の様子とは180度違うその姿になんだかおかしな気分になる)
蘭(まぁ、夢の中だし、こんな湊さんも猫になったあたしもいるか)
蘭(そう思って、あたしは湊さんの方へ足を進める)
友希那「ふふ、いい子いい子」
蘭(相変わらず優しい声色をした湊さんの綺麗な指がスルリと顎を撫でてくる)
蘭(それがとても心地よかった)
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