105:名無しNIPPER[saga sage]
2018/08/19(日) 12:46:01.97 ID:L7rMXKsm0
美咲「……はぁ」
美咲(何度目かの同じ答えに辿り着いて、あたしはまた何度目かのため息を天井に吐き出す)
美咲(心が痛い。鈍い痛みがやまない)
美咲(どうしてこんな気持ちになってしまうんだろう)
美咲(どうしてこんな気持ちにならなくちゃいけないんだろう)
美咲(かつてのあたしは人生ほどほど、生きる意味なんて寝起き一杯のコーヒーくらいのもんだろう、なんて斜に構えていた)
美咲(それが今じゃ、大切な友達が出来て、唾棄していたハズのセイシュンとやらをこれ以上なく好んでしまっている)
美咲(だからこんな気持ちになってしまうんだ)
美咲(……こんな気持ちなんか、モノ言わぬ機械で出来た生命体みたいに、スイッチ1つで切り替えられればいいのに)
美咲「昔聞いた歌にそんなのがあったな……」
美咲(空想の未来。自分自身もロボットになって、ハートが傷付いたら取り換えればいい。そんな歌だった)
美咲(……いや、いっそミッシェルみたいに心がなければ)
美咲(着ぐるみみたいに命なんてなければ)
美咲(心さえ、心さえ……)
美咲「こころさえ……なかったなら」
美咲(呟いた言葉は、自分でも驚くほど頼りなく震えていた)
……………………
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