白菊ほたる「恨みます、プロデューサーさん」
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68:名無しNIPPER
2018/08/12(日) 00:42:00.18 ID:w6V3e5/y0



(だからって、心配させていい訳じゃ……ないよね……)


 私の仕事、プロデューサーの仕事。

 プロデューサーの仕事は、アイドルのプロデュース。アイドルの子守じゃない。


 私が勝手に拗ねてるだけなんだから、プロデューサーさんに迷惑を掛けちゃ駄目だ。


 痛みにこらえながら立ち上った。

 高さでいえば、一メートル少し。上がれない高さではない。そう思って岩場に手をついて。


 私が落ちた衝撃で、岩場は緩んでいた。

 大丈夫だと思った岩がゆっくりと転がり落ちて。


 私はとっさに身を引いた。



 次の瞬間に巨大な岩がぼこりと取れて、海に落ちた。

 水しぶきとともに、大きな音を立てて。まるで人が落ちたみたいな音だった。



 そのしぶきが、私に思いっきりかかった。

 ここまで来ると、辛さよりも呆れが先になって、私は息をついた。





「ほたる!」




 波打ち際の孤独を突如打ち砕いた声に、私は耳を疑った。しかも声の主は。




「プロデューサーさん?」









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