42:名無しNIPPER
2018/08/11(土) 23:55:32.73 ID:S8sM1lda0
「怒ってる訳じゃない」
でも、プロデューサーさんはそんなことをしないで、静かに言った。
「なにを見たかを聞いてるんだ」
「……メールを……プロデューサーのメールを……私のせいで……仕事が取れないって書いてあるのを見て……」
それを口にすると、私はいよいよ瞳から零れる感情を抑えられなくなった。
「ごめんなさい……私……ごめんなさい……」
「メールをどこまで見たんだ」
「私の評判のせいで、上の人が認めてくれないっていう……ところ……ぐらいまで」
呆れるようにプロデューサーさんは肩を落とした。
「半分以上もか」
「ごめんなさい……つい」
プロデューサーさんは首を傾げながら、伺うように私を静かに見つめていた。
右眉の上を掻く。
「いや、俺の実力不足だよ」
「そんなことないです。私が不運だから、だからプロデューサーさんが頑張っても、仕事がとれないんです……」
プロデューサーは、また黙り込んで私を伺った。腕を組んで、右眉の上を掻いて、また腕を組んだ。
「ほたる。自意識過剰だ」
116Res/145.93 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20