39:名無しNIPPER
2018/08/11(土) 23:46:25.65 ID:S8sM1lda0
言葉にしてから、ストローで一口。私の視線に気づいた千鶴ちゃんは、ハッと失態に気づいた。
「もしかして今のも、漏れてました?」
「彼のせいって、プロデューサーさんのこと……?」
「千鶴ちゃん、知ってるの、ほたるちゃんのプロデューサーのこと」
「その、知ってるって訳じゃないんですけど」
ちょっと悩んだようだけど、やがて口を開いた。
「挨拶する機会があったんですけど……ちょっと近寄りがたいというか、いい印象はないというか。それに、私たちのプロデューサーも心配していたし。あの人のこと」
「心配って?」
「ちゃんと、やれてるのかなって」
私はレッスンがあるから、お店の前で二人と別れた。
事務所にむかいながら、先ほどの会話が引っかかっていた。
裕美ちゃんや千鶴ちゃんは、関ちゃんプロデューサーのことを信頼しているのが傍からでも見て取れた。私はというと、プロデューサーさんに感じるのは、信頼ではなく困惑。
優しくないわけでもない。ただ、なにを考えているか未だに分からなかった。
それが、不安に思うこともあった。
仕事に関しても、やる気がないわけではないと思う。でも、ちゃんとやってくれているのか。言い切ることはできなかった。
(お仕事のこと、聞いてみようかな……)
発破をかける、というわけではないのだけど。私からも少しはそういう話をした方がいいかもしれない。
関ちゃんプロデューサーが心配していた、というのも気がかりだった。
116Res/145.93 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20