38:名無しNIPPER
2018/08/11(土) 23:43:35.14 ID:S8sM1lda0
「そういえば、ほたるちゃんはどうなんですか?」
千鶴ちゃんは写真撮影の仕事があって、その帰りだった。
セクシーなの? なんて私が聞いたら、書道雑誌のインタビューですと、顔を真っ赤にして否定した。
セクシーより、カワイイの方がやりたいですし。って漏らした後、ハッとなってから必死に否定していた千鶴ちゃんは、気を取り直してから私に聞いてきたのだ。
「レッスンのこと?」
「御仕事ですよ。そういえば私、その辺り、どうなってるか知らなかったですし」
「それは……」
私は手に持っていたカップを置いた。
「ほたるちゃん?」
「まだ仕事は決まってなくて」
新しい事務所に入ってしばらくたつけど、私はレッスン漬けの毎日だった。毎日レッスンをして、レッスンをして。
それだけだった。
「なんにもって、本当ですか?」
信じられないと言うように、千鶴ちゃんが声を上げた。
「私、ほたるちゃんは、仕事をバンバンやってるって思ってました」
「そんな……」
「……やっぱり彼のせいなのかな」
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