白菊ほたる「恨みます、プロデューサーさん」
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30:名無しNIPPER
2018/08/11(土) 23:34:27.63 ID:S8sM1lda0



「千鶴ちゃんだったら、きっと顔を真っ赤にしてそう」

「千鶴ちゃんって?」

「私と同じプロデューサーにプロデュースしてもらってる子なの。真面目で書道が上手で、でも結構、可愛いのも好きで。きっとほたるちゃんとも気が合うよ」





 レッスンルームの扉が開いた。

 今度現れたのは、私を最初に案内してくれた、あの女性のプロデューサーさんだった。


「よう、どうかな」

「プロデューサー」



 嬉しそうに裕美ちゃんが声を上げた。



(裕美ちゃんのプロデューサーだったんだ)


 裕美ちゃんに微笑んで見せて、次には私に目を向けた。


「あらら、ほたるちゃんじゃん。もうひろみんと仲良くなったの」

「プロデューサー、ほたるちゃんのこと知ってるの?」

「少しね。新しい事務所はどう?」

「まだ……落ち着かないです」

「はは、そっか」

「でも、プロデューサーはどうしてここに?」

「いやあ、ひろみんにちょっとお話があって。ここでレッスンしてるって言ってたじゃん」

「……もしかして、お仕事の話?」


 裕美ちゃんは、ちょっと不安げにプロデューサーさんに尋ねた。おどける様にプロデューサーは肩をすくめた。


「さあどうでしょう。正解はアタシの部屋でお教えしましょうね」








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