ティオナ「アルゴノゥト君……食べていい?」ベル「ダ、ダメですよっ!!」
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名無しNIPPER
[sage saga]
2018/08/11(土) 22:26:27.86 ID:6RuttCED0
ティオナ「アルゴノゥト君! あーそーぼっ!」
場面は変わって、ここはヘスティア・ファミリアの本拠である、【竃火の館】前の大通り。
ロキ・ファミリアの【黄昏の館】と比較しても見劣りしない、立派な造りの大きなホームだ。
これでもティオナなりに気を遣って、流石に他派閥のホームに土足で踏み入るような真似はしなかったのだが、第一級冒険者である超有名人の彼女が大声で他派閥の団長の名を呼べば、近隣住民達が何事かと驚いて、飛び出してくる。
もちろんその中には暇を持て余した神々の姿も多数散見することができ、彼らは口々に「戦争だー!」、「ロキ・ファミリアがヘスティア・ファミリアに戦争遊戯を仕掛けに来たぞー!」などと根も葉もない噂を広げ、風評被害が拡大。
これには堪らず、ベル・クラネルが姿を見せた。
ベル「ティ、ティオナさん!? 突然どうしたんですか!? 何かあったんですかっ!?」
ティオナ「えへへ。遊びに来ちゃった」
顔面を髪と同じ蒼白にしたベルが尋ねると、騒ぎの発端である褐色少女は、テヘペロと舌を出す。
その無邪気なあどけなさに脱力していると、いきなり強烈な力で腕を引かれて、攫われた。
ティオナ「よし! それじゃあ、いっくぞー!」
ベル「い、行くって!? どこへっ!?」
ティオナ「ダンジョンに決まってるじゃん!」
ベル「なんで!? どうして!?」
ティオナ「つべこべ言わずに走れ走れーっ!」
ベル「そんなぁぁぁ……」
ベルの困惑した悲鳴が虚しく響き、消えた。
あっという間に、連れ去られてしまった。
ヘスティア・ファミリアの面々は何かと苦労が絶えない団長を偲び、苦笑しながら見送った。
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