ティオナ「アルゴノゥト君……食べていい?」ベル「ダ、ダメですよっ!!」
1- 20
2:名無しNIPPER[sage saga]
2018/08/11(土) 22:18:01.07 ID:6RuttCED0
とはいえ、アイズもまた、非常に鈍感であり。

アイズ「そういうの、私にはよくわからない」

本心から、そのように返答して茶を濁した。
もちろん、彼女とて考えた末の結論だ。
考えても、考えても、答えなど出ない。
《剣姫》の異名からもわかる通り、これまでアイズは剣の道に没頭してきた。恋愛経験は皆無。
絶対的に経験値が不足していた。Lv.0である。
なので、そう答えるしかなかったのが実情だ。

ティオナが口にしたアルゴノゥト君とは、ヘスティア・ファミリア団長、《白兎の脚》ベル・クラネルのことだ。真っ白な頭髪で、赤目な男の子。
アイズは彼がまだ駆け出し冒険者の頃に知り合って、それからたびたび接する機会があった。
どうにも放っておけず、つい手を差し伸べたくなるような少年だった。良い子、だとは思う。

しかし、彼に対する感情の正体は不明である。

もちろん興味はある。なにせ成長速度が速い。
最速でLvを上げ続けて、あっという間にLv.4。
並みの冒険者ならば10年かかっても不可能だ。
強さを求めるアイズはその秘訣が気になった。
しかし、それも今となっては形骸化している。

ベル・クラネル自身の魅力に、惹かれていた。

どうして強くなったのか、その答えは簡単だ。
あまたの強敵と対峙して、それを屠ってきた。
そしてその経験を糧として、力を手に入れた。
たしかに、その成長速度は常軌を逸している。
それでも、彼の偉業は、純然たる事実である。
故に、強くなった。ただ、それだけのことだ。
シンプルで且つ、明快な雄姿に目を奪われた。

そんなベルを、アイズは好ましく思っていた。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
20Res/26.77 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice