26: ◆TOYOUsnVr.[saga]
2018/08/10(金) 00:14:21.32 ID:OipDTOFK0
○
最寄駅の改札を抜け、駅のホームへ。
電光掲示板に表示された、目的の電車が来る時刻と腕時計の時間を交互に確認する。
もうすぐ来るようだ。
ささやかな幸運に、今日という一日が天にまで後押しをされているような錯覚を覚える。
もちろん、それは錯覚でしかないのだろうけど。
音楽が流れ、電車の接近を告げる。
ホームへと突入してきた電車によって巻き起こされた風で、髪が大きく揺れた。
次第に減速し、完全に停止すると、よく振った炭酸飲料のような音を立てて扉が開く。
乗客を吐きだして、新たに乗客を飲みこむ、その流れに私も乗った。
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