巌窟王「これは、嘘で世界を変える物語だ」 アンジー「あなたの名前は――」
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逆転の人
◆SxyAboWqdc
[saga]
2019/01/30(水) 23:51:53.03 ID:vuQiQmWD0
白銀「嘘……嘘! 嘘! 嘘! この学園にあるものは全部フィクション! 現実に存在するものの模造品!」
白銀「優しさ、決意、希望、心、未来……! そういうポジティブなものはぜーんぶ実在しない! 少なくともこの学園では!」
白銀「消えちゃうんだよ……! 私が消すこともできるし、外の世界の連中ならもっと簡単に消すことができる!」
白銀「実際、私が何をしたか、百田くんたちはどれだけ覚えてる!? なにも覚えてない……! 辛うじて巌窟王さんの影響だけが残ってるのみだ!」
白銀「どうせふいに消えるものなら、せめて私の手で壊してしまいたかった。私の知らない場所で消えるのは凄く怖いんだよ! 毎回心臓が止まりそうなの!」
白銀「信じてたものに裏切られるのも怖い! なら私が裏切りの原因になってしまった方がいくぶんかマシだよ!」
白銀「どうせ残酷な形で消えるものなら……その最期を私が少しだけでも……!」
百田「消えねーよ」
白銀「その台詞も知ってる! 聞いたことあるよ……結局嘘だった!」
百田「嘘じゃねーよ。だってよ」
百田「ならなんでテメェは泣いてんだ?」
白銀「……は……」
百田「嘘と真実の定義なんぞいちいち議論できねぇけどよ。終一ほどその分野に明るいわけじゃねーし」
百田「……そうだな。テメェは知ってるんだ。『何一つとして嘘なんかない』ってことに」
百田「でもそれじゃ耐え切れねぇから『全部嘘だった』ってことにしてぇだけだ」
百田「悪い夢だったって思いたいだけなんだよ。行動を裏返せば結局、やればやるほど『嘘だと思ってない』って証明するようなもんなのによ」
白銀「……」
百田「……天海。わり。これ以上、俺が言うべきじゃねーだろ。テメェに任せた」
天海「……あははっ。うん。ありがと……後のことは俺に任せてくれっす」
天海「百田くん。超高校級の生存者として参加したこの学園で、キミに会えて本当によかった」
天海「キミを信じることができて、本当によかった……」
百田「いいってことよ!」
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