杉山「大野なんて死ねばいいのに」
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3:名無しNIPPER
2018/08/03(金) 12:40:13.31 ID:GdHGw1+H0
そう大野は何でもないように笑って見せたが、転校生、確実に大野はそれだけじゃなかった。
男の俺からみても大野は男前だ。
髪の毛は真っ黒でサラついてるし、背は高く(同じくらいだけど)スタイルもいい。
転校生というのは、女子の目を嫌味なほど引く大野という男を構成する要素の一因にしかすぎなかった。

大野「お前サッカー部入ったんだろ?俺も入るよ。」

杉山「ほんとか!?でも大野、東京でサッカー部入ってなかったんだろ?」

大野「お前いないのにサッカーなんてする気になるかよ」

杉山「キモイこというなよ〜。じゃあ東京でお前、何してたんだ?」

大野「んー…。実はさ、俺向こうに行ってから宇宙に興味持ち始めて。それに関して色々…な。」

大野はほんの、ほんの少しだけ照れを孕んだ声で、それでいてまっすぐこっちを見てそう言った。

杉山「へえ、船はもういいの?」

大野「海もロマンあるし好きなことには変わりないけど。宇宙って海より気が遠くなるほど広いんだぜ?なんかさ、いいだろ。」

杉山「うーん、でも宇宙って遠すぎて逆に意識できないんだよなぁ。」

大野「お前にもいつか教えてやるよ。…宇宙のロマン。」

そういって大野は窓の外を向いた。
サッカーボールが転がってる校庭なんかよりもずっとずっと上の空を見上げていた。
そん時あの頃はいつも同じもの追っかけてたのになぁと、ぼんやり考えた気がする。



大野は途中からサッカー部に入ってきたにも拘わらず、俺以外の誰よりもサッカーが上手かった。
期待を裏切らない大野の姿に俺は高翌揚感を覚えた。
途中から惰性になっていた部での活動が大野のおかげで日々の楽しみに変わった。
俺はそれがたまらなく嬉しかったし、負けないように練習を積み重ねていった。


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