10: ◆wIGwbeMIJg
2018/08/03(金) 13:23:11.86 ID:GdHGw1+H0
大野をほっぽいて一緒に帰った。
大野との約束をドタキャンしてデートした。
そして中二の夏
杉山「…いいか。」
その女子を家に招いた。
姉も親も出計らっていて家には二人きりだった。
肩に触れた手が震えている事に気が付かれる事だけが怖かった。
大野「杉山!」
はっと大野に起こされて目を開けるとそこは自分の部屋だった。
さく日の情事を思い起こすような夢を見ていて、まさか変な寝言でも言ってないだろうかと不安になったが、大野の普段通りの表情を見ているとその心配はないようだと感じた。
杉山「あっ…俺寝てたか?」
大野「寝てたよ。てかもう遅いし俺そろそろ帰るよ。」
杉山「あのさ、大野」
大野「あ?」
立ち上がった大野を俺は思わず引き留めていた。
杉山「今日泊ってかね?色々話したいことあるし。」
大野「別にいいけどよ…明日学校だぞ?」
杉山「大野ん家に荷物取りに行こう。一緒についていくから。」
大野「あー…いや、いい。俺走って行ってくらア」
杉山「おう」
大野は立ち上がったそのままで家を出ていった。
大野はいい奴だ。昔から。
こんな俺のわがままにもいつも付き合ってくれる。
劣等感に押しつぶされそうになっても一緒にいるのは、コイツがいい奴だったから。
大野は40分ほどでまた戻ってきた。
大分息を切らせていた。
ただいまとか言いながら俺の部屋の床に寝そべった。
そのままの態勢で視線だけこっちに向けた大野に「で?」と言われて俺は何処から何処まで話そうかとその時初めて考え始めた。
あの時は、漠然と話したいと思っていただけだったのだ。
杉山「お前のさ、席の女子いるだろ?」
大野「うん。」
杉山「…俺、あの子と付き合ってる。」
大野「…そうか。」
いつから?と大野は俺に静かに尋ねた。
杉山「はっきりと口に出したことはないけど」
大野「え?それ付き合ってるっていうの?」
杉山「…。」
大野「なんかあったんだな。」
大野は体を起こした。
薄ら笑ってるその顔には、好奇心や興味が滲んでいる。
杉山「その…したんだよ。最後まで。」
大野「え?最後?なんて?」
杉山「ああ!だから!ヤったんだよ!」
大野「…マジ?」
杉山「…マジ。」
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