12: ◆u2ReYOnfZaUs[sage]
2018/08/01(水) 00:55:19.29 ID:Ai+XpKnp0
瑞樹は更衣室で、これから着ることになる水着をつまみ上げた。
神様。いるなら聞いてほしい。
あなた頭がおかしいわ。
用意された水着は、旧型のスクール水着。
胸の部分には、「みじゅき」とひらがなで名前がプリントされている。
瑞樹は電話をプロデューサーに繋いだ。
『どうかしたんですか』
「どうかしてるわ。親が発狂するかも」
『避けられない犠牲ですね』
「避けたいのだけど」
『ダメです』
プロデューサーは旧型のスクール水着がいかに有用であるか説明した。
第一に、肌の露出が少なく被写体の精神面に負担が少ないこと。
第二に、身体をぴっちりと締め付けることによって体型を整えられること。
第三に、スク水が嫌いな男が存在しないこと。
「第一がまずおかしいんだけど」
『童心に帰った気持ちでいきましょう。
撮影が終わったらアイスクリームを買ってあげますよ』
「わーい」
瑞樹は電話を切って、ため息をついた。
ネジを数本くらい落とさなければ、アイドルはやってられないのかもしれない。
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