13: ◆u2ReYOnfZaUs[sage]
2018/08/01(水) 00:56:10.35 ID:Ai+XpKnp0
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しばらくして、撮影スタジオに瑞樹がやってきた。
プロデューサーも撮影陣も、この場にいる全員の男、女も息を呑んだ。
水着で覆われているが、瑞樹のプロポーションは隠されてない。
ほっそりとした顎から下の、肉体。
早苗とは別ベクトルで、瑞樹の肉体はまさに肉感的だった。
掌におさまるだろうか、おさまらないだろうか。そういう妄想をかき立てる胸。
キュッとしまったくびれ。そこからさらに下の、悩ましげに均整のとれた臀部。
太ももからつま先までも、指でその形をなぞりたくなるほどに、艶やかに磨きぬかれている。
女。それは成熟した、28歳の女の理想の身体だった。
背筋に震えが走るような魅力が、スクール水着の下をうごめいている。
周囲の反応に、瑞樹は静かな興奮を覚えた。
スーツを脱ぎ捨てることがこんなに快感だったとは。
「はじめましょう」
瑞樹がそう言うと、カメラマンは我に帰った。
まさに忘我。カメラを持つ腕に、うまく力が入らない。
まるで、初めて撮影をやったときみたいだ。
彼は額から汗をぬぐい、もう一度カメラを握った。
震えは止まっている。だが、心はまだ動揺している。
はやく。はやくシャッターを押したい。
永遠にしたい。俺だけのものにしたい。
「そ、それじゃあ、こちらのほうに……」
カメラマンの声が裏返る。
だが笑う者はいない。むしろ皆、彼を羨む。
彼はこれから数十分、撮影がもつれれば数時間、川島瑞樹に好きなポーズをとらせることができるのだ。
どんな扇情的なポーズでも。無論、瑞樹がいやがらなければだが。
「それじゃあまず、膝を抱えて、そう…腰は地面につかないようにして……」
「こうかしら」
胸と腹が膝でかくれてしまうかわりに、臀部が後ろへはりだす。
脇腹から、お尻までの横のラインがくっきりと浮かびあがある。
「身体はカメラに対して横向きで……顔はこちらに向けてください。
笑って……いや、そのままでいいです」
元々は笑顔の写真を取るつもりだったが、少しの困惑と照れが入り混じった、複雑な表情がカメラマンの心を捕えた。
フラッシュが焚かれる。彼はそれを伝えるべきだったが、焦った。
瑞樹は片目をつぶってしまった。
「言ってちょうだい。まぶしいわ」
「ご、ごめんなさい」
口では謝りつつも、彼はさっと写真を確認していた。
あたかも、女子校のプールを盗撮したような代物が出来上がっていた。
これは売り物にならない。彼は思った。
俺が責任を持って処分しよう。彼はほくそ笑んだ。
「次はうつ伏せになって、そう、そこから両手で頬杖をついてください……右膝は曲げて、上に……はい。次は笑って」
瑞樹は徹底的に磨き上げた、28歳の肉体をカメラの前に投げ出した。
表情が自然になっていく。笑顔に余裕がある。
プロデューサーは自分の太ももを手でまさぐった。
本当に同じ太ももだろうか。
瑞樹の身体は美しい。見る者に、自分が何者なのか忘れてさせてしまう美しさだ。
プロデューサーは歯噛みした。何故こんな逸材を、いままでほうっておいたのか。
撮影は、カメラマンが周囲に制止されるまで続いた。
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