540:名無しNIPPER[saga sage]
2020/03/05(木) 23:02:10.14 ID:wQFDgRACo
日向「いいじゃないか。小説の中のキマリもちゃんとキマリしてたぞ。名前違うけど」
みこと「うん」
マリ「演劇部に入ってたの?」
みこと「うん……あの旅が終わってから」
マリ「どうして?」
みこと「どうしたら、また……キマリさん達と旅が出来るか……。
南極へ一緒に行けるのか……東京を出発してから考え始めた」
日向「……」
みこと「考え出すと止まらなかった。
お母さんの小説と、結月さんとの出会いを中心に物語が進み始めたから」
マリ「物語……?」
みこと「うん……。妄想……とも言えるけど……」
日向「でも、現実に、みことと一緒に、私たちはここにいる。南極に行ける」
みこと「うん……! 私、たくさん動いたよ。キマリさんに教えてもらったから」
マリ「…………」
みこと「東京で別れてから、デネブの旅が終わっても……私の旅は続いてた」
マリ「…………」
みこと「長かったけど……あっという間だった。だけど……ようやく辿り着いた」
マリ「……うん」
みこと「それが嬉しい」
マリ「分かる、分かるよ。報瀬ちゃんもそうだった」
みこと「……」
マリ「高校生という時間を、南極へ行くために費やしてたんだよ」
みこと「……うん。……取材で知ってる」
マリ「でもね、違うよ、みこっちゃん」
みこと「?」
マリ「ここはゴールじゃない。スタート地点だよ」
みこと「……」
マリ「まだ、旅は終わらないよ!」
日向「……だな」
みこと「――……」
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