311:名無しNIPPER[saga sage]
2020/01/17(金) 16:25:49.78 ID:KOzKQsUKo
―― 深夜:食堂車
車掌「こっちの点検は終わりました」
料理長「あぁ、こっちも終わったよ」
車掌「施錠チェック完了です」
料理長「本日もお仕事ご苦労様」
車掌「はい、お疲れさまでした」
料理長「……ん?」
車掌「どうしました?」
料理長「外に誰かいる」
車掌「え?」
秋槻「こんばんは」
車掌「あら? どうかされましたか?」
秋槻「用事ってほどじゃないんですけど、外から明かりが点いてたのを見たもので……」
料理長「こんな時間にウロウロされては困りますよ」
秋槻「仕事の途中だったので、気分転換にホームに降りてみたんです。
そしたら、異世界に居るみたいでワクワクしてしまって」
車掌「ふふ、そうでしたか」
料理長「常に誰かがいる空間だからそう思わせるのかもしれませんね」
秋槻「こんな空気、滅多に味わえませんから……。っと、仕事の邪魔をしてすいません」
車掌「今日はもう終わりです。あとは、寝るだけですね」
料理長「水でも飲みますか?」
秋槻「助かります。喉潤したいと思ってたので」
車掌「では、私もお願いします」
料理長「はいよー。まぁ、そこに人を酔わせる成分が入っていてもしょうがないしょうがない」
車掌「私は無理ですからね」
料理長「ふふ、分かってるよ」
スタスタスタ...
秋槻「付き合いは長いんですか?」
車掌「料理長とですか?」
秋槻「はい……なんだか気心知れた仲に見えて」
車掌「付き合いは、この列車が発車すると決まった頃からになります」
秋槻「ということは……?」
車掌「そんなに深い付き合い、というわけでもないんですよ」
秋槻「そうなんですか……。けど、そうは見えないですね」
車掌「確かに、それ以上の縁がありますから」
秋槻「ヴェガですか?」
車掌「よくご存じですね。そうです、私と料理長……菜々子さんはヴェガに乗車していましたから」
「その話、詳しく聞きたい!」
車掌秋槻「「 っ!? 」」ビクッ
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