491: ◆B54oURI0sg[sage saga]
2019/07/08(月) 01:35:02.30 ID:qkqheJjDO
潜水新棲姫「それでもだ。大切な人がああして生きているのを見られたのは富士のおかげなんだ、ありがとう」
【…そう】
富士さんそう言ってそっぽを向く。ああ、耳が赤い…やっぱり慣れてないんだこういうの
「それはそうと…」
私は再び映像に目を移す。漣さんと甦ったもう一人の潜水新棲姫の姿。しかし二人はあくまで他人行儀なやり取りを繰り返している
「別人として扱えとか割りと無理がある条件ですね」
潜水新棲姫「ワタシは人を殺している。幸せになる資格は無い」
「だけどあの貴女とこちらの貴女は違う」
潜水新棲姫「そうだな…もしかしたらという期待も少しはあったが…」
「それはどういう…」
潜水新棲姫「記憶のインストールは死者蘇生などではないという事だ。言ってみればクローン、コピー体、そんなようなものなのだろう」
「そんな…じゃあ一度死んだら…」
潜水新棲姫「当たり前といえば当たり前だな。死んだものは甦らない。甦ったように見えてもそれは…」
別人だ。とはさすがに口に出しては言えなかったようだ。それを認めてしまったらつまり自分のやった事は無意味という事になる
潜水新棲姫「…さっきも言ったがだからといって偽物ではない、それは確かだ。同じ記憶、同じ人格、限りなく近い魂…ならばもうそれは本物だろう」
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