315: ◆B54oURI0sg[sage saga]
2019/04/16(火) 05:35:27.14 ID:t/ppvMKDO
「…ねぇ漣さん、貴女には私と同じ過ちを繰り返してほしくはないんです。貴女はまだ戻る事が出来ます、私とは違って」
彼女は俯いたまま何も言わない。聞いているのかも解らない。だけど私はこれだけは伝えなければならない
「私は…今更ですが、後悔しています。一時の苦しみから逃れる為にああした事を、未来の可能性を信じる事が出来なかった…」
「実際楽にはなりました、自分の過去について苦しまなくてよくなったのは確かです。でもそれだけです。たったのそれだけ」
漣「それだけ?あれだけ苦しんでいたのにそれだけですか…?」
「そうする事で私が失ったものに比べたらたったのそれだけです。全く釣り合いが取れないくらいに私は全て無くした」
漣「…それは…どういう…」
「漣さん、私はね…もう何も出来ないしもう何処へも行く事が出来ないんです。どれだけ大切な人や仲間が苦しんでいようが声のひとつもかけられないし側に行って元気付ける事も出来ない」
後悔してもしきれない。もし私が生きていたとして刑務所で数年。真面目にしていればいずれは出られた筈。そうしたらまた司令官達に会えたのにと今更ながらそう思う
そしてもしかしたら司令官以外に私が幸せになれる誰か、何かに巡り会えていたのかもしれない
「…私はそうして一時の憎悪や苦しみから逃れる為に全てを自ら棄ててしまった!そしてその事で司令官や皆に傷を負わせてしまった!」
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