照「わたしに妹はいない」久「……そう」
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47:名無しNIPPER[sage]
2018/07/27(金) 18:51:47.74 ID:YwSoJMOz0
姉妹に会ってほしいという気持ちは確かに重く積もっているんだろう。それと釣り合うほど後者の想いも強いなら、私が天秤に触れてどちらに傾くかわかったものではない。ここはせめて、後のために言質を取っておこう。

「あなたの立ち位置はわかった。残念、だけど話せてよかったわ。そうも明け透けに想いを語られち是が非でもとは頼めない」

目を逸らされた。心なしか頬が染まっている。

「それじゃあこの件に関してあなたの行動原理は保留。宮永さんの決定があなたの決定って感じ?」

「まあ……そんなところだと思ってくれ」

「そ、わかったわ」

なら問題はない。宮永照サイドとはいえ、それなら実質は宮永照一人を相手取ればいいことになる。

ちょうど話が一段落ついたところで会場の自動ドアが開く。あるいは会場から彼女達が出てきたから話が一段落ついたのかもしれない。宮永照、それと白糸台の副将の亦野誠子だ。

ケータイの時計を見ると、さっきの電話を終えたときの数字から3分進んでいた。秒数は表示されないので正確にはわからないが、

「ありがとう亦野。だいたい時間通りだな」

「はい。なにか急ぎの用事だったんですか、」

亦野さんと目が合い、ぺこりとお辞儀をされる。

「って聞こうと思ったんですけど清澄の部長さんが来てたんですね。どういうご用件で、練習試合とかですか?」

「まあそんなところね」

「本当ですか! こんなにすぐ話がくるとは。いつやるんですか、明日とかですか? 」

「う、うん……そうかな、どうだろう」

おおう、意外と食いついてきた。亦野さんが二歩ほどぐいと踏み込んでくる。彼女も速度のあるタイプだし、もしかしたら和に対抗心があるのかもしれない。


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