120:名無しNIPPER[sage saga]
2018/08/10(金) 16:21:33.63 ID:xYguyNQm0
「はい、もしもし」
『あ、よかった出た。竹井です。弘世さんってもう学校にいる?』
「ああ」
『宮永さんも一緒?』
「ああ、いま横にいるよ」
照に用事なのかと少し身構える。今の照に電話を代わってと言うのは少々気乗りしない。
だが私の懸念とは無関係に、竹井が続ける。
『そっか、早いわね二人とも。それで、実は私たちも駅に着いたんだけど……出来れば迎えお願いできないかしら』
「迎え? なんでだ?」
『いやーそれがね……白糸台駅に着いたまではよかったんだけど、今持ってるケータイに地図機能が無いのよ』
「地図が無いって、今どき珍しいな」
『いつも使ってるスマホにはあるのよ? ただ、それは咲に持たせたままにしちゃってて』
「スマホを……?」
宮永咲に? 持たせるのははぐれたときの対策なんだろうけれど、本人の携帯電話は故障したのか、それとも持ってないのか。まぁ携帯電話を持っていない高校生がいてもおかしくはないか。
それより携帯電話を二つ所有している高校生のほうが稀少かもしれない。地図機能もないってことは、もしやアプリ用と通話用で使い分けでもしてるのか。だとしたら、珍しくはあるが意外と俗らしい。
多少空いた間を躊躇いと受け取ったのか、竹井さらに一言付け加える。
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