106:名無しNIPPER[sage saga]
2018/08/10(金) 14:08:15.97 ID:xYguyNQm0
煙のほうのジェスチャーは正直あまり伝わってこないけれど、そこまで把握する必要はない。大事なのは、宮永照が他家を観察するとき相手の背後に鏡が現れる、それを知れたことだ。これで今までの説明がつく。
宮永照と話していたときに感じた気配はこの鏡だった。
彼女の監察能力は私と同様に麻雀以外でも使用が出来るらしい。
咲を彼女に会わせる算段が、ことごとく不発に終わったのは私の内面が見られていたからだろう。
「この先も、一筋縄の策や行動は読まれるってわけか……」
あれだけ先読みされるなら、見られた内面はかなり深そうだ。
宮永照に賭けを申し出たのは、もちろん勝つ算段を用意していたからだ。が、それも少々心許ないのかもしれない。もっと読まれない策を用意するべきか。目の前の画面に、松実さんが映り、辻垣内さんが映り、優希が映る……ふむ。
一人で粛々と思案していると、いつの間にかドアの前に移動していたモモちゃんがのっぺりと告げる。
「先輩達が来たっすよー」
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