7:名無しNIPPER[saga]
2018/07/29(日) 23:18:25.23 ID:e+N85h8HO
そう言って、彼は手を差し出した。吊られて私も手を差し出すと、軽く手を握られる。
彼の指は少し固くて、男子ってみんなこんな指先なのかなと少し違和感を覚えた。
「それじゃ、帰ろうか」
どうやら彼は切り替えが早いらしい。手を離されて、彼は校門に向かって歩き出した。
横を歩いていいのか悩んで少し後ろを歩いていたら「歩くの速いかな」と気を遣わせてしまった。
彼はお喋り好きらしく、道中で色々なことを話した。今日の授業はどうだった、掃除をさせられたのは授業中にお喋りしてた罰だった、とか。
私は喋ることに慣れていなくて、彼の言葉に相槌を打つことで精一杯だった。高校に入って、今日が一番人と会話をしている気がする。
「そういえば、いつも本を読んでるよね。どういうのが好きなの?」
16Res/11.67 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20