文學少女
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5:名無しNIPPER[saga]
2018/07/29(日) 18:18:27.21 ID:e+N85h8HO
「お、こんばんは。こんな時間にどうした?」

それは貴方も同じでしょう、とは言わずに口の中で留めておいた。掃除時間はとっくに過ぎているし、彼が清掃活動に励むタイプだという記憶もなかったけど、今はそれどころではない。

「靴、探してて」

端的に伝えると、彼は「靴?」と復唱して私の足下を眺めた。ははぁ、と何か納得したように頷いて、今度はゴミ捨て場の戸の脇を指差した。

「綺麗だし破れてないし、何かおかしいなって」

指された方向に視線を送ると、そこには私の探していたものが置かれていた。

「さっき、これだけがゴミ袋の上にそのまま置かれてたからさ。とりあえず避けといたんだけど、合ってる?」

「合ってる、ありがとう。助かったわ」

感謝を告げながら、上履きを脱いで履き替えた。汚れたそれは、持って帰って洗うことにしよう。

私の言葉を耳にすると、彼は残ったゴミ袋を再度放り始めた。私も手伝おうと思ったけれど、非力なこの腕ではきっと足手まといにしかならないだろう。


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