佐藤心「もうすぐ32歳か……」
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7: ◆C2VTzcV58A[saga]
2018/07/22(日) 23:23:47.57 ID:Lqty2f6eO
心「くぅ〜〜っ! やっぱ仕事終わりのビールは格別だわ☆」

飛鳥「アイドルが出していい声じゃ……っと、もう引退していたね」

心「へへー、だから言いたい放題だぞ☆」

飛鳥「悪い顔だ」

心「飛鳥ちゃん、来年で二十歳だよね?」

飛鳥「あぁ、次の2月でね」

心「成人したら一緒に飲もうぜ♪ 先輩が奢ってやんよ☆」

飛鳥「それは楽しみだ。是非お願いするよ」

心「やった♪ 飛鳥ちゃんの一番酒ゲット!」

飛鳥「残念ながら、初めて杯を交わす相手はもう決まっているんだ」

心「誰?」

飛鳥「P」

唐突に彼の名前を出されて、ちょっぴり心臓がドキッとした。多分、アルコールのせいじゃない。

心「……ああ、プロデューサーか。ま、飛鳥ちゃんならそうだよね」

飛鳥「まだ、彼をそう呼ぶんだね」

心「なんだよー? もうアイドルじゃないからそう呼ぶなって? 飛鳥ちゃんつめたーい」

飛鳥「そうじゃないさ。ボクはただ……その呼び方は、アナタにとって一種の枷なんじゃないかと思っただけだ」

心「枷?」

飛鳥「そう。引退後も、心さんとPの関係を固定してしまう枷」

ぱくぱくとカレーを口に運んでいた飛鳥ちゃんが、静かにスプーンを置く。ここから先は、真面目な話だと言わんばかりに。

飛鳥「単刀直入に聞くけど。心さん、彼のこと好きだろう」

心「めっちゃストレートだな」

飛鳥「素直だからね」

なんだその素直推しは、と心の中でツッコみつつ、痛いところを突かれたな、とも同時に感じる。
冗談交じりとはいえ、あれだけ露骨にアプローチかけてたんだから、バレないほうがおかしいか。

心「……好きだよ」

飛鳥「では次の質問だ。この一年、ボクらアイドルとは連絡を取りこそすれ、彼とは一度も連絡を取らなかった。これはなぜだい?」

心「そ、それはさ。あえて一度距離を置くことで、私という存在を意識させる恋の駆け引きが」

飛鳥「随分悠長な駆け引きだね」

心「ぐさっ!!」

飛鳥「それで、本当の理由は?」

心「………ほら。あの人も、忙しいだろうし。特に飛鳥ちゃんは人気も絶頂で、そうなるとそのプロデューサーもやることが多いだろうなーって」

飛鳥「………」

心「………」

飛鳥「ハァ………」

ものっすごい深いため息をつかれた。手を頭に当てるやれやれポーズまでとられた。



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