9: ◆XkFHc6ejAk[saga]
2018/07/23(月) 20:23:43.31 ID:2zAdGycV0
ザッ ザッ
青年(不思議だ)
青年(赤い蛍と獣の後を僕は歩いている)
青年(何処に向かっているのかも分からない)
青年(なのに、安心して身を委ねている自分が居る)
青年(あんなに怖かった闇が、自分を守ってくれているように感じる)
青年(何だか、昔行った祭りを思い出す)
青年(騒がしかったのに、祭りが終わればびっくりするくらい静かになって)
青年(何だか寂しかったのを覚えている)
青年(……そこそこ進んだな。まだ着かないのだろうか)
サアアァァ……
青年(! 何だか気温が下がってきた)
青年(蛍の光がぼやけている……霧が出てきたのか?)
青年(包まれていく感覚がする……でも嫌な感じじゃない)
青年「!」ハッ
青年「……えっ!?」
青年(此処は……一体!?)
青年(僕は前を進んでいたはずだ)
青年(何故右を向いている!? それに視界が……)
青年(気が付けば、僕は満月の光が眩しいくらいに降り注ぐ場所に居た)
青年(後ろは壁だ……どうやって此処まで?)
青年「!」
猿「……」ポリポリ
青年(仮面を着けた猿……! これが僕を案内していたのか)
青年(階段がある。登ればいいのかな)ザッ
……ボッ!!
青年「!」
青年(階段の両端に並んだ灯篭に炎が!)
青年(不思議だ……これが神の世界)
青年(……行こう)
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