【バンドリ】白鷺千聖「…………」大和麻弥「どうしたんですか、千聖さん」
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10:名無しNIPPER[sage]
2018/07/17(火) 23:32:26.20 ID:sOF6k7pX0

「そっか。よかった」

 彩ちゃんは一度安心したみたいに息を吐く。それからまた言葉を続ける。

「でもね、今はやっぱり、全然似てないなって思うんだ」

「それは……どうして?」

「だって花音ちゃん、私よりもずっと強いもん」

「え、そ、そんなことないと思うけど……」

「そんなことあるよ。花音ちゃん、何があっても挫けないし、難しいことでもしっかり向き合おうとするし……すごい人なんだなぁって、千聖ちゃんが一目置くのも分かるなぁって思ったんだ」

「…………」

「それにさ、花音ちゃんってすっごく可愛いし。だから、可愛くて、しっかりしてる花音ちゃんは、私の身近な目標! みたいにね? そう……思うようになった」

 彩ちゃんは水槽をまっすぐ見つめたまま、そんな言葉を紡ぎだす。私はそれを聞いて、なんとも落ち着かない気持ちになってしまう。

 そうやって褒めてくれるけど、私はそんなに強い人間でも、可愛らしい人間でもない。現に、こうして彩ちゃんに認められていることが嬉しい反面、それを裏切ってしまいそうでビクビクと震えている自分がいるのが分かる。

「……私はそんなに強くなんかないよ」

 だから私は自分で自分を否定してしまう。さっきみたいに、予防線を張ってしまうんだ。

 ……やっぱり私は全然強くなんてない。

「そんなに褒められるような人間じゃないよ」

「そうかな?」

「うん、そうだと思う。……先週は愚痴を聞いてくれて、今日は私のワガママに付き合ってくれて……私なんかよりも、彩ちゃんの方がずっと強くて優しいと思うな」



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