277: ◆JeBzCbkT3k[saga]
2018/07/20(金) 23:40:37.12 ID:LvNYVq+e0
2022年2月19日。土曜日。
最終章、最終話が、公開された。
これにて、アニメ、ガールズ&パンツァーの幕が下りた。
278: ◆JeBzCbkT3k[saga]
2018/07/20(金) 23:42:38.18 ID:LvNYVq+e0
2023年4月15日。土曜日。
けれど、ガルパンは終わらなかった。
最終章が終わっても、最後のBlu-rayが発売されても、公開から1年以上が経ったというのに、ガルパンはまったくもって終わりを見せる気配はない。
279: ◆JeBzCbkT3k[saga]
2018/07/20(金) 23:43:51.82 ID:LvNYVq+e0
忘れられるはずがなかった。
どれだけの期間、俺たちはガルパンに付き合い続けてきたというのだ。
あれだけ好いていたものを、忘れられるはずがなかろう。
280: ◆JeBzCbkT3k[saga]
2018/07/20(金) 23:47:38.88 ID:LvNYVq+e0
そして、2023年5月1日。日曜日。
大洗のバーに入ると、カウンターに一人、アンチョビが座っていた。
「おー、戸庭」
281: ◆JeBzCbkT3k[saga]
2018/07/20(金) 23:48:37.45 ID:LvNYVq+e0
「そういえば、ミカさんはもう帰ってきたの」
「いや、まだなんだよなあ。出て行ってから1年以上経つというのに、まったく。あいつのことだから生きてはいると思うが、心配になるから連絡くらい欲しいものだ」
そう言ってアンチョビはグラスの残りを飲み干し「もう一杯くれえ」とマスターへグラスを差し出す。
282: ◆JeBzCbkT3k[saga]
2018/07/20(金) 23:49:43.27 ID:LvNYVq+e0
「それにしても戸庭、なんにもイベントごとがないのに大洗に来るなんて珍しいじゃないか」
「いやあ、ゴールデンウイークだしね。久しぶりに昔話とか、色々な話がしたかったし」
「昔話〜? そもそも、私が戸庭と会ったのだってそれほど昔の話じゃないだろう?」
283: ◆JeBzCbkT3k[saga]
2018/07/20(金) 23:50:25.54 ID:LvNYVq+e0
「……アンチョビさんは、変わらないなあ」
「戸庭もな」
「そうそう簡単に人間は変わらないってことかなあ」
284: ◆JeBzCbkT3k[saga]
2018/07/20(金) 23:53:43.05 ID:LvNYVq+e0
まぁ、口に出してみるくらい良いか。
「アンチョビさん」
「なんだ?」
285: ◆JeBzCbkT3k[saga]
2018/07/20(金) 23:55:08.19 ID:LvNYVq+e0
ふいに、ぽろろん、と、どこからともなくカンテラの音が聞こえた。
「ん、んん?」
姿が見えずともわかる。
286: ◆JeBzCbkT3k[saga]
2018/07/20(金) 23:55:43.69 ID:LvNYVq+e0
おわり。
287: ◆JeBzCbkT3k[saga]
2018/07/20(金) 23:56:46.77 ID:LvNYVq+e0
読んでくれた方、ありがとうございました。
長くてごめんなさい。
なんとか、今日中に終われました。
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