280: ◆JeBzCbkT3k[saga]
2018/07/20(金) 23:47:38.88 ID:LvNYVq+e0
そして、2023年5月1日。日曜日。
大洗のバーに入ると、カウンターに一人、アンチョビが座っていた。
「おー、戸庭」
「アンチョビさん、お久しぶりです」
「敬語に戻ってるぞ、敬語に」
「あぁ、いえ、確かに。そうね、そう」
アンチョビはロックグラスを傾けていた。
中身はウイスキーだろう。
いつぞやの飲み会で知ったところによると、彼女はべらぼうにアルコールに強いのだ。
このウイスキーだって何杯目なんだかわからない。
「俺も同じのください」
そうマスターに注文しておいて、俺はアンチョビの隣に座る。
マスターからグラスを受け取り中身を口に含むと、ウイスキーの銘柄はボウモアのようだった。
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