俺「アンチョビが画面から出てきた」
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164: ◆JeBzCbkT3k[saga]
2018/07/18(水) 22:23:06.52 ID:/cdPx5HI0
 2017年12月22日。金曜日。

 監督と約束した場所は、荻窪の小さな食事処だった。
 時間は夕食時の午後19時。
 それまで俺とアンチョビは、延々と家でガルパンを1話からぶっ通しで観賞した。

 荻窪に到着し、飲み屋街を歩く。
 ぽつぽつと灯る店の明かりと、酔いはじめのおっさん達の笑い声が、なんともいえない高揚を抱かせる。

「戸庭。店につくまで我慢だぞ」

 心中を見透かされたのか、アンチョビがそう忠告する。
 俺は「監督と会うのに酒飲んだりなんかしないよ」と返し、いささか歩調を早めた。

 店に辿り着き、中へ入ると、カウンターに立つおばちゃんに「いらっしゃい」と声をかけられる。

「あの、待ち合わせをしてるんですけど」

「あぁ、はいはい。もういらっしゃってますよ。2階に上がって正面の部屋ね」


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