120: ◆JeBzCbkT3k[saga]
2018/07/17(火) 22:30:32.09 ID:MeNYOwih0
2017年11月29日。水曜日。
通勤電車のなか、終始、俺は憂鬱だった。
俺の不在によりどれだけスケジュールに遅れが出ているのかという不安と、今日からまた地獄が始まるのかという暗澹。
新宿に着いた辺りでようやく覚悟が決まったというのに、オフィスに入ってその覚悟も霧散した。
「最新のスケジュール表ってこれ?」「先週から更新してねえわ」
「テスト仕様書進んでる?」「手付かずです」
「ここの機能って出来てる?」「そもそも誰が作るんですか?」
結論から言うと、俺がいなかった分の作業は、何も進んでいなかった。
リリースまで残り2週間ほどだというのにこれはもう駄目なのではないかと思われる。
しかし、それとなく顧客側に調整を依頼しても「リリース予定日は変更しません」と返されてしまった。
やるしかねえ、と、とりあえず状況把握やスケジュールの切り直しを進めていたら1日が終わる。
アンチョビに「今日は帰れそうにないので動画の投稿よろしく。夕飯も一人でどうぞ」とメッセージを送る。
俺は深夜2時頃まで仕事をし、会社近くのカプセルホテルに泊まった。
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