24:名無しNIPPER[sage saga]
2018/07/14(土) 18:01:42.49 ID:TXxgAIfuO
私は午後の礼拝に参加する必要がなく、私室で気もそぞろに日暮れを待ちました。木造りの寝台に腰掛け、何を見るわけでもなく何かを見ているうち、虹彩が闇の訪れに反応を始めます。電灯をつけることさえ忘れていました。
少しののち、ノック音が響いて、扉の奥からオレンジ色の明かりが差し込んできました。
「……電気くらい点けようよ」
入ってきた影は、昼間と同じ苦笑を顔に貼り付けたままのセイラムでした。
「ごめんね、お待たせ」
「いえ。お疲れ様でした」
「あはは、ありがと。じゃあ、――聞いてもらおうかな。さっそくだけど」
簡明、直裁な、向日性を持ったような性格の彼女です。私のとなりに腰を下ろすと、前置きもそれなりに、本題の端緒は速やかに手繰られました。
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