40:名無しNIPPER[saga]
2018/07/13(金) 08:35:09.40 ID:eCrKDArS0
「べつに不良っぽく振る舞ってるつもり、ないんだけどな。周りが勝手にわたしのことそう思ってるだけで……」
(でもそのピアスはちょっと不良っぽいんじゃないかなあ)
と卯月は思ったが言わないことにした。
「なんか、みんなに避けられるんだよね。わたしそんなヘンなことしてるかな?」
「うーん、ヘンなことっていうか……文化祭の準備の時のアレが原因かも」
「アレってなに?」
凛が怪訝そうに聞き返し、そこで卯月は改めてハッとしたように身を乗り出した。
「そうそう! 私気になってたんです。あれって本当に凛ちゃんだったんですか?」
「な、なに、なんの話……?」
卯月が例の血まみれの美女の話をすると、凛は「ああ、その事ね」と言って肩をすくめてみせた。
そして半ば自嘲気味に、あの日起きた一連の不幸な事故のことを説明した。
「……って感じでさ。悪いことって立て続けに起きるもんなんだね」
凛はなんでもないように言ってのけたが、卯月は驚きと同情で何と返したらいいか分からず曖昧に笑うしかなかった。
「あはは……そう……そうだったんですね。私てっきり……」
「ていうか、あれそんな噂になってたんだ。知らなかった」
呑気なものである。
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