37:名無しNIPPER[saga]
2018/07/13(金) 08:33:18.97 ID:eCrKDArS0
「わあ、ほんとに綺麗な夕日……」
そうして二人は以前と同じように河原に腰を下ろし、並んで夕日を眺めた。
「……ねえ卯月。ひとつ聞いてもいい?」
「なんですか?」
「アイドル、またどこかで続けたいって思わないの?」
「……う〜ん、できるならやりたい、ですけど……でも、しばらくはいいかなって」
「どうして?」
「やっぱりアイドルって大変だし、それに楽しいだけじゃなくて辛い事も、たくさんあったし……」
そう言って思いつめたように黙ってしまった。
そんな卯月の、夕日に当てられた横顔を見ながら凛は、
「……そっか。わたしは卯月にアイドル続けてほしいなって思うけど、無理にとは言えないよね」
と呟いた。すると卯月は弁解するように、
「ああ、いえ、無理にってことはないんですよ? ただ、今の季節はオーディションやってないし、私も勉強で忙しくなるし……」
「そうなんだ」
「一応、養成所とかに通ってみようかなって考えたんですけど、それも今はまだいいかなって」
「へえ、養成所……そういうのもあるんだね」
凛はなぜか感心したようにウンウンと頷いた。
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