20:名無しNIPPER[saga]
2018/07/13(金) 08:22:13.42 ID:eCrKDArS0
(えぇ〜!? と、友達ってつまりどういう……ハッ、もしかして不良仲間になれってこと!?)ガビーン
(あぅ……さすがにいきなりすぎたかな……ちょっと引いてるし)
とはいえ、凛のこのアイデアはそれなりに当てがあり、まったく無謀な提案というわけではなかった。
まず、卯月には倒れていたところを保健室まで運んだという貸しがある。
またクラスメイト以外でまともにしゃべったことがある初めての人でもあり、
少なくとも凛からしてみれば、すでにグループが固まってるクラスで新たな友達を作るより遥かにハードルが低いと判断したのである。
他にも、ハナコが懐いていること、卯月に純粋に親しみやすさを感じたこと等々、理由は様々あったが、
中でも最も強いと思われる動機は「アイドルと友達になれる」というあまりにも俗っぽい下心のためであろう。
大人びた風貌に似つかわしくない無邪気さである。
「も、もし友達にならなかったら、どうなるんでしょうか……?」
「え? いや、べつにどうも……あ、でも学校ですれ違った時とかどうしよう(中途半端な知り合いって気まずいんだよね……)」
(学校で会うたびにシメあげられちゃうの私!?)
「先輩がどうしてもイヤっていうなら、わたしにも考えがありますけど(せめてファンとして応援するくらい……)」
(脅されてるー!?)ガビーン
もはやこれまで。卯月の答えはひとつしかない。
「わ、私でよければ……」
「ほんとですか!? よかった……」
凛は心底ホッとしたように溜め息をつき、にっこり笑いかけた。
卯月はただおずおずと畏まったように「よ、よろしくおねがいします……」と言って頭を下げるしかなかった。
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