18:名無しNIPPER[saga]
2018/07/13(金) 08:21:00.20 ID:eCrKDArS0
「先輩はここで何を?」
「へ? ああ、私よくここでジョギングしてるんです。体力つけなくちゃいけないから」
「ふぅん、ジョギング……部活動ですか?」
「えーっと、部活動っていうか、アイドル活動、なんですけど……てへへ」
「アイドル?」
急に凛の顔が険しくなったのを見て卯月は慌ててぶんぶんと首をふった。
「アアアアイドルなんて言ってもほんと全然、大したことなくて、もう全然、やってるんだかやってないんだか分からないくらいで」
言いながら卯月の声は弱々しくなっていく。
そんな卯月の心境など察しようもない凛は、ただ素直に驚いて言った。
「すごいですね。へぇ、アイドル……初めて間近で見たかも」
感心するように一人で頷きながら卯月の顔を興味深そうに覗きこむのであった。
反応が完全に芸能人に対するそれである。
(こうして見ると確かにすごくかわいい……アイドルってこんななんだ。ていうか私、アイドルと知り合いになれる……!?)
「あの、あの、はっ 恥ずかしいですそんな近くっ」
「ご、ごめんなさい!」
目も合わせられずどんどんうつむいていく卯月の耳が赤らむのを見て、凛は慌てて顔を離した。
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