7:名無しNIPPER[saga]
2018/07/11(水) 22:14:24.65 ID:TUAcnqRm0
「おはよう良子。昨日返されたテストだけど結果はどうだった?」
学校へ着くと仲のいい女友達がテストの結果について聞いてきた。
もう11月、私たち中学三年生は志望校を決めて受験勉強の追い込みに入る時期だ。
「え…あんまり聞かないでよ…自信ないんだから…」
「そんな不安で大丈夫?良子の狙っている学校って偏差値高めでしょ。」
友達の言うように
私は中の中という成績なのに身の程を弁えず少々偏差値の高い志望校を狙っていた。
その理由だけど別に勉強をしたいってわけじゃない。
そんな話し合っている中で男子たちの笑い声が聞こえてきた。
クラスの真ん中で明るい雰囲気でバカ話に盛り上がる男子たち。
その男子たちの中心に居る180cmを超える高身長なイケメン。彼の名前は神崎くん。
彼は運動神経抜群で成績優秀、おまけに親がお金持ちとまさにすべてが完璧なリア充くん。
私たち女子の間で人気のある彼は女子の憧れ的存在。私だってそのうちの一人だ。
この学校で彼に憧れを抱かない女子はいないわ。
その彼だけど志望校はこの辺りで一番偏差値の高い学校を目指しているそうだ。
だから私も身の丈に合わないのは自覚しつつも彼と同じ志望校を目指した。
元々頭の出来がよくないと自覚しているけど4月からずっと受験勉強に集中していた。
けれどお爺ちゃんが来てから私は受験に集中出来なくなっていた。
理由は簡単だ。お爺ちゃんの奇行でストレスが祟っていた。
そのせいで成績は伸びるどころか落ちる一方だ。
この時期に成績が上がるどころか落ちるのだから最悪だ。
先生からは志望校を変えるべきだと助言されたけどそれではこれまでの努力が無駄になる。
だから志望校を変えるつもりは一切ない。
けれど今の状況のままで神崎くんと同じ学校に入るのは無理だと私だって自覚している。
一体どうしたらいいんだろ…
神崎くんの純真な笑顔を見つめながら今の環境について頭を悩ませていた。
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