47: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2018/08/04(土) 22:04:12.92 ID:2z0hRIvR0
「ちゅる、んちゅ……んぅっ、……っぁ」
まるでアイスキャンディーでも舐めるように。
吸い付くような口づけから幕開けた恵美の突飛な行動は、
たちまち男を混乱させ、彼から正常な判断力と自由を奪うには十分過ぎる行為だった。
首筋に当たる他人の息吹き。
捕らえた獲物を押さえつけ、どこへも逃げ出せないようにするかの如く
恵美は男の肩に乗せた自身の両手を力ませる。
「ん、んぅ、プロデューサー……! プロデューサーのメチャクチャ甘い……」
荒々しい呼吸の合間、男の耳元で吐露する感想。
むしゃぶりついた汗は彼女にとって甘露だった。
普通ならしょっぱいと感じる汗の味がとろけた砂糖のように甘い。
それも全てプロデューサーが摂取したリタンガルヤの不思議な効果によるものだが、
男はそんな事実を露と知らず、恵美にとっても気にする必要が無い程度の些事であった。
「変なの」と頭の隅で思いはすれど、欲望の昂りを鎮める理由にはてんで足らない。
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