江ノ島「明日に絶望しろ!未来に絶望しろ!」戦刃「…終わりだよ、ドクターK!」カルテ.8
1- 20
121: ◆takaJZRsBc[saga]
2019/05/06(月) 22:52:57.17 ID:1yTFw4Ew0

妹とコロシアイをするのは戦刃の本意ではない。何より、戦刃は江ノ島に対して頭が上がらないのだ。
引っ掛かるものを胸に抱えながらも、この場は戦刃が引くしかなかった。戦刃にとって最も
悲劇だったのは、この状況を正確に伝えることが出来ない語彙能力の欠如だったのである。

そんな滑稽な姉妹のやり取りをカムクラは冷ややかに見ていた。カムクラは、江ノ島のように疲労もなく
78期生達に対する思い入れもない。故に驕りもなく、常にフラットな視線で物事を見ることが出来た。

カメラ越しだが、彼は生徒達に生じた異変に気付くことが出来たのである。


(あれは……才能の進化と呼ぶべきもの)


カムクラは万能であるが、それは言ってみれば既に完成した才能を肉体という器に
インストールしたものである。故に、未熟な才能がない代わりに成長することもない。

それがわかっているカムクラにとって、才能の進化は興味を惹かれる事象であった。


(希望ヶ峰学園に通っていた頃には見られなかった。では何故この状況で開花したのか?)


過去の希望ヶ峰学園と現在の状況を比べてみる。
今はあるが以前はないもの――


(危機感)


確かに危機感は人を変える。それは良いものであったり悪いものであることもある。
火事場の馬鹿力ということわざがある通り、それは有力な候補に見えた。


(……違う)


だがカムクラはそれを否定する。




<<前のレス[*]次のレス[#]>>
354Res/280.58 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice