13: ◆8PvrU9Ob/.[saga]
2018/07/09(月) 08:55:02.91 ID:ApRGfkc30
ほぼ近衛兵がゴブリンを倒し、倒れている娘を助け出し、一行は外へ出てきました。
従者「いかがでしたか? 思いのほか無事なようですね」
娘を一瞥し、姫騎士に声を掛けましたが、姫騎士の目は怒りに燃えているようでした。
姫騎士「ゴブリンどもは皆殺しにすべきよ!こんな外道!」
従者「彼らもまた住処を追われたものです。村を襲うようになったのも最近のようですし」
姫騎士「父上の施策が間違っているといいたいわけ!?」
従者「いいえ。ですが、争いの種はいつしか撒かれるもの。為した側が気づかぬうちに起こるのです」
姫騎士「領民を傷つけるものを放ってはおけないわ」
従者「ゴブリンも、仲間の死体を見れば恐れを抱くか復讐するかしそうですが」
姫騎士「そんな知性はあるのかしら。食らうだけのケダモノだわ」
従者は興奮冷めやらぬ姫騎士の肩に手を置きました。
従者「彼らに関与するのは最小限にすべきなのです。姫様。どうか落ち着いてくださいませ」
姫騎士「…」
娘を村まで送り届けると、両親はボロボロになった姿を嘆いたが、命があったことを喜んだのでした。
従者はゴブリンの巣を叩いたことを告げ、仲間で復讐しようという考えを抱かないようにと諭しました。
それでいて頭では、かねてから立てていた計画を実行に移す時が来たと考えていました。
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