オーク「もう姫騎士と関わらないようにしよう」
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11: ◆8PvrU9Ob/.[saga]
2018/07/09(月) 06:43:36.78 ID:ApRGfkc30
ところ変わって、近隣の王国の城にて―――

姫「どうしてオークなんかに怯えて暮らしているのかしら! あんな汚い奴ら、根絶やしにすべきなのに!」

王「こら、口汚く言うものではない。一国の王女たるにふさわしい言動と所作を日頃から」

姫「わかりました。気を付けますわ。それではお父様、私はこれから魔物狩りに行って参ります」

王「オークにだけは手出ししてはならぬぞ。ある村で竜の存在が確認されたというからな」

姫「わかりました。それでは」

姫ははねっかえりが強く、王にとっては悩みの種となっていました。

しかし城下では、勇猛果敢な姫騎士として人気者となっていました。

これがますます姫を調子づかせているわけですが。

姫騎士「よーし、見回りがてら魔物を退けるわよー!」

近衛兵「お供します」

姫騎士「私一人で十分なのに。邪魔はしないでよ!」

近衛兵「重々承知しております」


姫が近衛兵を連れて闊歩する様は見慣れた光景となっていました。

人間の開拓によって住処を追われた魔物は食料を確保するため、人里に現れては畑を荒らして回っていました。

それを目にした人間が攻撃しては返り討ちにあう、という被害が増えてきました。

姫は退屈さと鬱憤を晴らすために我先にと魔物退治に向かうと言い出しました。

強大な魔物は出てこないだろうと、王は認可し、代わりに身を守るために近衛兵についていくように命じたのでした。

姫騎士「早く出てこないかなー」

従者「これは姫様、ご機嫌麗しく」

姫騎士「敵が出てこなくてイライラしてるんですけど? 見てわからないの?」

従者「おやおや、私としたことが、観察眼が衰えたようです」

あっはっは、と笑いながら額に手を当て、従者は見てきたことを伝えました。

姫騎士「ふーん、二時の方角にゴブリンに襲われた村があるのね。行きましょ!」

近衛兵に向かって「進撃よ!」と声高に命じ、姫騎士御一行はゴブリンに襲われたという村へ向かいました。




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