4:sage saga
2018/07/07(土) 23:12:55.29 ID:q/wDbIeA0
「……んで? そのベテラン戦士さんが、私たちに何の用よ?」
気まずい空気を打ち破ったのは、マーズの問いかけだった。
マーズの質問に、キャタピーは喜々として目的を告げる。
「う、うむぅ! 実はこの俺と、一つ手合わせを願えないかと思ってなぁ!」
「手合わせぇ?」
すっとんきょうな声を上げるセーラームーンに、大きく頷くキャタピー。
「もちろんだぁ! 是非ともお願いしたいんだぁ! 是非ともだぁぁ!」
「あのぅ、ちょっと聞きますけど」
一人でエキサイトしているキャタピーに、マーキュリーが疑問を投げかける。
「他にも強くて有名な人はたくさんいるのに、どうして私たちなんですか?」
「入念なリサーチの結果、様々な観点からふさわしい相手だと思ったからだぁ!」
キャタピーはえっへん、と胸を張った。
「銀河ネットで様々な萌え映像を確認した結果、副産物的に確かな実力が見て取れたんでなぁ」
理路整然と答えた後、キャタピーの瞳には涙が浮かぶ。
「特に旧アニメ版無印最終回前話と最終回……あれは涙なくしては見られなかったぞぉ……」
よよよ、とその場に泣き崩れるキャタピー。
なかなか感情豊かなイモ虫……もとい、男である。
「へえぇ。この人、私たちの戦いをちゃんと見てくれてるんだぁ」
キャタピーにつられて感動の涙を浮かべるヴィーナスに対し。
「動機、すごく不純な感じがするけど……」
「私も……そう思う」
「だよねえ……」
訝し気に首を傾げる、マーキュリーとマーズ、ジュピターであった。
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