47: ◆DAC.3Z2hLk[sage saga]
2018/07/03(火) 00:53:46.24 ID:Wze3yOnD0
言っちゃなんだが芳乃の趣味っぽくない。
そんなに貴重とも思えず、「ちょっと形が珍しい」だけでその辺に幾らでもあるようなものに見えた。
「そうでしてー?」
「ちょっと異質だよなって。いや、気を悪くしたらすまないんだが」
「そのようなことはー。わたくしは、この子もとても気に入っておりますー」
箱にかたりと戻った石を、芳乃は愛おしげに撫でた。
「なにやら剣のようでいて、格好よろしいのでしてー」
「何故にそれだけ小学生男子のセンス……」
蓋が閉じる。
ひとりでに風呂敷が巻かれ、新入りも交えた漆箱は沈黙した。
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