【シュタインズ・ゲート】岡部「このラボメンバッチを授ける!」真帆「え、いらない」
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423:名無しNIPPER[sage saga]
2018/07/23(月) 21:13:22.45 ID:eCLY4xXr0
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 まゆりがバイト先へと旅立ち、紅莉栖と二人で取り残されたラボの中。ソファの上でうーぱクッションを抱え込み、身体を丸めていた紅莉栖が口を開いた。

「どうしてあんな事を言った、岡部……」

「何の話だ」

 どこか空々しい声色で問い返す俺に、紅莉栖がうつむけていた顔を微かに持ち上げる。

「とぼけるな。まゆりに変な事を言っただろ。……どうして?」

「どうして……と言われてもな」

 俺は紅莉栖の問いかけに、小さく顔をゆがめて頭をかく。


 ──クリスちゃんのお父さんは、どんな人なのかな?──


 あの時、まゆりが紅莉栖に投げかけた、他愛のない一言。そして、ラボメン仲間の何気ない質問を前に、返答を詰まらせた紅莉栖。

『無理もない……』
 
 言葉を告げられない紅莉栖を前にして、そう思った。

 牧瀬紅莉栖の父親。これまで何度も垣間見てきた、科学者崩れの一人の男。そんな男の人となりを思い起こし、俺は胸中で唸り声を立てる。

『答えようなど、ないではないか……』

 自らの娘が見せた才能に嫉妬し、自らの娘の成長を、自分にとっての屈辱だと言った男。



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