【シュタインズ・ゲート】岡部「このラボメンバッチを授ける!」真帆「え、いらない」
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409:名無しNIPPER[sage saga]
2018/07/22(日) 22:48:01.93 ID:+mU1ijAH0
「これで……最後?」

 すっかり萎れてしまった、大きかった布袋。そこから彼が手を抜き終えた様を、少しだけ霞んでいる視界でじっと見つめる。と、

「いや、まだ残っている」

 零すような彼の声。とても静かにそう言うと、私の目の前で、大きく息を吸い込み──


「「「いでよぉ、まゆりぃ!!!」」」


 ラボの屋上に、絶叫が木霊した。思わず、屋上の入り口へと目を向ける。

「まゆり……?」

 どこか呆然としたままで問いかける。彼は答える。

「ああ。あいつの元気な姿を、見せなくてはいけない奴がいる。絶対にな」

 何も言葉が、出てこなかった。ただ、こちらに向けて、テトテトと走ってくる大切な友達を、沸き上がる涙の隙間から、じっと見ていることしか出来なかった。

「そうだろ、紅莉栖?」

 信じられないような瞳で、見つめられた。頷くしかなかった。紅潮した私の頬から、何かが流れ落ちていくのが分かった。

 ただ、押し黙って立つ私と彼。そして、小走りに駆け寄ってくるまゆり。

「まゆり……」



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