17:1[saga]
2018/06/28(木) 14:01:08.74 ID:6AUUn40c0
「おや、ずいぶんと小さいお客人だね」
白い軍服を着た、初老の男が入ってきた。
「大淀、彼にジュースを出してやってくれ」
18:1[saga]
2018/06/28(木) 14:02:05.40 ID:6AUUn40c0
「提督」
大淀が提督に声をかけた。
19:1[saga]
2018/06/28(木) 14:02:36.19 ID:6AUUn40c0
提督が出てしばらく、がちゃりと再びドアが開いた。
「やっぱり、あんただったのね」
部屋に入ってきたのは、少女だった。
20:1[saga]
2018/06/28(木) 14:03:02.76 ID:6AUUn40c0
「……そうよ。
私は、艦娘」
少女は続ける。
21:1[saga]
2018/06/28(木) 14:03:32.46 ID:6AUUn40c0
「艦娘はね、人間じゃないのよ。
どれだけひどい怪我をしても、お風呂に入ればハイ元通り。
22:1[saga]
2018/06/28(木) 14:04:04.97 ID:6AUUn40c0
「そうねえ。どうしてかしらね。
辞めちゃいけないって思うの。
あなたを守りたいからかしらね」
23:1[saga]
2018/06/28(木) 14:04:32.79 ID:6AUUn40c0
少年は、思った。
ああ、僕はこの人が好きになってしまったんだな、と。
たった数日、公園で話をしただけだった。
24:1[saga]
2018/06/28(木) 14:05:09.31 ID:6AUUn40c0
「来年から、内地のほうに行くのでしょう?
安心なさい、内地は安全よ。
海は、あなたは、私が守るから。
25:1[saga]
2018/06/28(木) 14:05:36.89 ID:6AUUn40c0
「ご迷惑をおかけしました」
横で母が頭を下げる。
目の前には、提督と少女。
26:1[saga]
2018/06/28(木) 14:06:04.32 ID:6AUUn40c0
「僕は、まだ子供だけど。
お姉ちゃんを守れるように強くなるから。
強くなって、また戻ってくるから。
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