6:名無しNIPPER[saga]
2018/06/17(日) 01:04:25.91 ID:39aGjFQ00
「これまで私は、数多くの命を屠ってきた。そうしなければ生きられなかった、それはお前達も同じだろう」
使い魔は「はい、その通りでございます」と答える。
「悪魔である限り、それは悪いことではない。だがな、そうしているうちに、どうにも私の体は段々と物足りなくなっていったんだ」
「膵臓は元より脳や心臓と同じく、処理の段階で捨てられるとお聞きしましたが」
「ああ。おおよそ、口にする者もいないだろうな」
私は淹れたてのティーに手をかけ、カップの淵に口を当てるとひとくちだけ啜る。
「だからこそ、それを初めて食べたときに、私は初めて生を実感できたんだろう」
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