10:名無しNIPPER[sage]
2018/06/16(土) 21:15:23.89 ID:5SUXe4Aj0
大河「バケツ?」
竜児「おう。バケツ、だ」
それはどこにでもある、青色のバケツ。
大きさもそれほど大きいわけではない。
数ある掃除グッズの中から、竜児はバケツを選んだ。高須棒にも目が留まったが、やめた。
それよりもバケツの方が現実的だったからだ。
大河「バケツなんて、何に使うの?」
用途がわかっていない大河に、説明する。
竜児「俺はこれに、用を足すつもりだ」
大河「な、何を言ってるのっ!?」
竜児の覚悟に驚いた様子で悲鳴をあげる大河。
もちろん、想定済みだ。正気の沙汰ではない。
しかし、これ以外に2人が助かる道はなかった。
竜児「大河、わかってくれ」
大河「だ、駄目よ! こんなのいけない!!」
竜児「もうこうするしかないんだよっ!!」
怒鳴ってから、失敗したと思った。
大河の大きな瞳から、涙が溢れる。
逢坂大河は、優しい女の子だ。
人の為に、こうして泣いてくれる。
そんな大河を抱きしめて、竜児は諭した。
竜児「ごめんな、大河……わかってくれ」
大河「嫌っ! 竜児にそんなことさせない!」
竜児「もう楽になりたいんだ……わかるだろ?」
駄々を捏ねる大河に、言って聞かせた。
もはや便意は限界に近い。漏らす寸前だ。
ならば、バケツにした方が遥かにマシである。
もちろん、竜児とてこんなことはしたくない。
後片付けのことを考えると、酷く憂鬱だ。
しかし、それでも、漏らすよりは、マシだ。
それに今も竜児を襲う腹痛からも解放される。
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